1面 No.49 2025年5月10日 能登半島地震・障害のある人たちの支援活動ニュース やわやわと 「やわやわと」は能登の言葉で「ゆっくり・急がず」 発行:日本障害フォーラム(JDF) 能登半島地震支援センター TEL 070-3288-2303 FAX 050-3457-6915 E-mail jdfnotoshien@gmail.com 〜ずっと頑張ってきたから、いまは少し疲れた・・・〜 2月の「大雪」真っ只中の支援から、はや3か月が過ぎていました。 どんなに大雪であっても支援を止めないでおこうと、冷たい雪が降り積もれば積もるほどに、より早く、少しでも早くと支援センタ−を出発していきました。遠く福岡、大阪、埼玉、地元石川、福井の仲間でした。さて今回、いつもながら私、頼りないスタッフマネジャ−のもとには、今回が3回目の遠く青森から、2回目の滋賀からの猛者が揃い、そこに初参戦の大阪、GW真っ只中で・・・僅か4人、少数精鋭とでもいうのでしょうか、いや、多士済々でしょうか・・・何と言われようともとにかく個性満載の男性ばかり集団の支援が始まったのです。 それでも思ったとおり、いったん支援に入れば、とにかく熱くて、優しくて、丁寧で、くよくよしない。朝や夕にもなると一緒に食卓を囲みながら、熱くも笑いながら実践論が飛び出してくる。いやぁなんと素敵な仲間だ!4泊5日といつもより短い期間だったけどなんとももったいない。もう少しこのまま動きを止めずに語り合おうではないか・・・ それにしても、今回もまた支援をとおして様々な方々と話し、想いを聞かせていただいた。そしてどうしても気づいておきたいことがあった。「地震からずっと頑張ってきたから、いまは少し疲れた・・・。」 行政など関係機関の窓口でも、事業所でも、よく利用させてもらってきたお店でも、何より障害のある人たちの言葉にならない想い、ご家族の休みたくても休めない辛さや葛藤。秋ころから気づいていたけど間違いなく、膨らんできているのだと思う。張りつめているのだ。どうしたらいい?僕たちの役割は今なに?通い続けること、話し続けること、伝え続けること、つなげ続けること。たくさんの・・・続けることが頭の中を駆けまわる。また来るよ。宿題は溜まる一方だけど。 スタッフマネージャー・具谷裕司(福井・ハスの実の家) 写真:ゴールデンウイークの支援スタッフ4人 写真:能登で障害のある人を支える、宮本さん、久保さんも懇親会に参加(かなり昔、スタッフマネージャーの具谷さんの法人で働いた経験があるとのこと。これも縁ですね。) 2面 〜逆に現地の皆さんに元気をもらいました!〜 〜 能登はやさしや土までも 〜 3回目の支援活動のため和倉温泉駅に到着。駅を出て最初に目にする「能登はやさしや土までも」。実際に来るたび出会う能登のみなさんがやさしく接してくれました。そして一緒に活動する支援員のみなさんもやさしい人ばかり。いつまでもみなさんのやさしさ(支援と思いが)が能登の皆さんに届くように願います。「能登にやさしさをいつまでも・・」また、やさしい能登のみなさんに会えることを楽しみにしています。 八木橋敏晃(青森・あいゆう工房) 〜 人の力強さと純粋な気持ち 〜 今回のJDFでの支援が2回目ということで、懐かしい気持ちで現地に着きました。前回の支援時期は8月だったので、今回は過ごしやすい時期なので良かったです。でも今回は人数が集まらなかったので、始めてのリーダーを含め4人での活動で男匂漂う集まり。 そんな中での僕自身は最高のスタートでした。初日は2回目の現地視察でしたが、少しずつですが復興をしている現状を感じることができました。現地の人からこんな印象的な言葉が聞けました。「豪雨の被害にあって、地震があったのが遠い昔のことに思います」と人の力強さと純粋な気持ちが表れていると思います。 最後に送迎支援の待ち合わせ場所であった「千枚田」を見て純粋な気持ちになった今日この頃でした。 北畑正弘(滋賀・きぬがさ作業所) 〜 能登から元気のおすそ分け 〜 震災の支援で、知識と技術はありませんが気持ちだけは持っていこうと臨んだのですが、逆に現地の皆さんに元気をもらいました。初日の視察で、七尾市からどんどん奥の方に入って行くにつれて、地震と水害の被害の様子を目の当たりにしました。職員も利用者も作業所を離れていき大変だというお話をうかがいました。しかし実際に昼食を作る作業の支援に入ると、利用者が自分のペースで正確にご飯の分量を計ってお茶碗によそう姿がありました。作業所で「地元に元気を届けたいから、写真に入りたい人お願いします」と呼びかけると、内職作業をしながらもピースサインで応えてくれました。能登の皆さんの元気を持ち帰って地元での仕事に生かせればと思いますし、このニュースから能登の心意気を感じ取っていただければ幸いです。これからも色々なことが起こります。そこでどうしようと立ち止まってしまうことがあります。でもこういうきっかけがあるからこそ明るく、今ここで自分に何が出来るかを探していくことができればと気持ちを新たにしました。 野玉和良(大阪・さつき福祉会ワークセンターくすの木)  上左写真:一互一笑の障害のある利用者、みんなでピースサイン! 上右写真:今年の白米千枚田の田植えは250枚(昨年は120枚)。 少しずつ復旧しています。 下右写真:和倉温泉駅。支援スタッフは、ここから支援センターに 入ります。そして、ここから地元に戻ります。