1面 No.30 2024年12月13日 能登半島地震・障害のある人たちの支援活動ニュース やわやわと 「やわやわと」は能登の言葉で「ゆっくり・急がず」 発行:日本障害フォーラム(JDF) 能登半島地震支援センター TEL 070-3288-2303 FAX 050-3457-6915 E-mail jdfnotoshien@gmail.com 〜ツツジの庭、ウクライナ、ガザ〜 その方は、被災したご自宅の写真をまず見せてくださった。「危険」という赤い紙が貼られていた。以前のきれいにツツジが咲いていた庭の写真も見せてくださった。 70 歳を目前にして、仮設住宅から就労支援事業所に今は通われている。趣味は、かつてはスキー、今はパチンコとおっしゃる。その方のご自宅の前を、JDF の移動支援の車で通り過ぎた。見るのがつらかった。 埼玉、大阪 京都から来た障害者支援の専門家と一緒に活動しながら、障害者支援は門外漢の自分は何をしているのかと自問する。でも、一緒に作業すると、少しは役に立ったかなと勝手に思う。 被災した建物の写真を撮って家主に注意されると、無神経だったかと いささか反省する。昨年亡くなった山田太一さんの東日本大震災に関するドラマ「時は立ち止まらない」は、「助けられること」に被災者が抱く複雑な心情を描いて秀逸だった。自分は何を学び、何を学んでこなかったのか。それでも、いわきの方が13年前におっしゃっていた「支援する前に、まずは知ってほしい」という言葉に今も勇気をもらい続ける。 中央アジアのタジキスタンで世話になったAAR Japan(難民を助ける会)の災害援助のプロと思いがけず、JDF 能登半島地震支援センターで再会できた。ウクライナ、ガザ、能登・・・、戦争、人道危機、災害は続き、私の心は満杯になり、感じることをストップしてしまいそうになる。 今回、支援のチームの一端に加えていただき、被災者との出会いがあって、能登の災害が初めて少し自分のものになった気がする。能登はまだ近い。能登よりももっと遠いところにいる人たちのことに心を寄せるために必要なものは想像力だろうか。 ツツジがきれいな庭があった、あのお宅を忘れたくない。 (神奈川)長瀬修 写真(手話を教えてくださった K.S さん) 〜障害のある人のSOS・相談お待ちしています!〜 被災した障害のある、みなさんの相談に、対応できるように、がんばります! JDF能登半島地震支援センター センター長 田中弘幸 写真 田中センター長 ★食料品・生活用品の相談 ★病院への移動支援や付き添い ★傾聴などの精神的支援 ★室内の片づけ ★避難所などからの引っ越し支援 ★家屋修理や生活費の相談 ★福祉制度に関する相談  協力団体との連携により、とりくんでいます https://drive.google.com/file/d/1GUZABc0ITWIK_kzM305m8opTvAojfRW9/view?usp=sharing 2面 〜現場支援と個別支援のとりくみから〜 今回第30クールに参加させていただき、能登に来る前は「私に何ができるだろうか…。」と不安な気持ちもありましたが、現地の人と交流する中で一番印象に残った言葉が「何か仕事を手伝って欲しいというよりも、毎週誰かが来てくれることで見捨てられてないと思える。」でした。一互一笑の優しく温かい職員さんたちと過ごすことで、私も安心して支援することができて心の底から「来てよかった。」と思いました。また、今回の支援活動で感じたことや学んだことを自身の事業所に持ち帰って伝えることが私の役目だと思っています。(大阪) 中江 百花 能登でどんな支援をするのかを事前に聞いてはいましたが、考えていた以上に「個別の支援」ということを体感しました。日替わりで変わる支援の中で病院への付き添い支援も行いました。通院後には買い物先にも寄り、自宅まで送迎を行いました。自宅も住めないということで仮設住宅に住まわれている方でした。支援内容としては特別難しいものではなく、自分が役に立ったのかと感じてもしまいますが、付き添いの中でお話しをして、本当に支援を必要としているということを実感できました。なかなかサービスに結び付けられなかったり、支援者がいなかったりで、困っていることを聞き取り、ひとり一人に合った支援を行うことが大事であることを改めて実感した1週間でした。(京都)森下純平 ペースメーカーを入れている高齢の方の支援を行いました。入浴施設への送迎と、市役所の事務手続き、日用品の買い物への同行を行いました。自宅は取り壊す段取りを組んでいるそうです。今は公営住宅の3階に一時的に住まいを移していますが、使用期間の延長手続きなど、高齢の方が一人で対応するには複雑だと感じました。ご本人からは、「3階までの上り下りがとても大変」と、おっしゃっていました。借りの住まいで、まだまだ不安なことがいっぱいある様子でしたが、「継続して支援をしてもらえることがとても助かる。」と、言われた事が印象的でした。 能登の人々が、晴れた日の能登島のような心安らぐ日々に戻れることをお祈り申し上げます。(埼玉) 武田 仁 写真 能登島の海 今回の能登半島地震支援の中で、初対面の私に「こっちの方が近道になるけ」とナビ案内には表示されないルートを教えて頂いたり、「また来てね」と絵やメッセージ付きの箸袋を頂いたり、会うすべての人に温かい対応をして頂きました。また、話を聞いていく中で、地震の後の豪雨もきつかったと話される方が大半のように感じました。石川県は自然も素晴らしく、その自然が脅威になることを肌で実感しました。自分に何ができたのかわかりませんが、この災害やこの1週間でのことを忘れず、周りに伝えていくことがこれからの私にできることだと感じています。(埼玉)白石翔大 < 支援を支える募金の協力をお願いします > 下記銀行口座または郵便振替口座に払込をお願いします。 ○ 銀行振込:ゆうちょ銀行 ○一九(ゼロイチキュウ)店 当座:0750236  口座名:日本障害フォーラム災害支援金 ○ 郵便振替口座:00120-2-750236 口座名:日本障害フォーラム災害支援金 ホームページULRとQRコード https://blog.canpan.info/jdfshiencenter/category_5/1 【JDF能登半島地震支援センター】  〒926-0175 石川県七尾市和倉町カ18 TEL 070-3288-2303 FAX 050-3457-6915 E-mail jdfnotoshien@gmail.com