被災地支援センター
JDF能登半島地震支援センター連絡会議(第2回)
日時 2024年7月31日(水)午後2時~3時
オンライン開催
開会挨拶 阿部一彦 日本障害フォーラム代表
田中弘幸 JDF能登支援センター長(石川県身体障害者団体連合会会長)
1.センターの活動報告
・支援先の障害者支援事業所でも新型コロナが流行している。
・七尾市の災害ごみ仮置場が7月30日で閉鎖した。まだ廃棄物が片付かない高齢者、障害者も多く、閉鎖は早いのではないか。
・輪島市内の2つの障害者支援事業所で、利用者の送迎支援を開始した。損壊したトンネルが復旧せず、送迎に倍の時間がかかり、事業所の管理職の方が送迎に4時間かけているなどの状況があった。
・個別支援については、これまで36件の支援を行い16件が継続中。当初は、センターのある七尾市内の方が多かったが、現在は輪島、珠洲、穴水など奥能登地域の方が増えている。部屋の片づけと移動支援が多いのが特徴であるが、AARとも連携し、食料等の物資の支援や、罹災証明等の手続き支援も行っている。
・発災直後の懸命であった時期が過ぎ、支援者が徐々に現地を去っていく中、口数が減る、体重が増減するなど、心身が不安定になる方が増えている。ご本人の声を傾聴しながら、連携して支援することが必要だ。活動はこれからが本番ではないか。
・センターの活動には各方面からさまざまな関心を寄せていただいている。NHKの取材や現地を訪問される議員の方もある。
・石川県リハビリテーションセンターと懇談し、避難所から帰宅される方の対応などについて連携の可能性を相談した。
・奥能登地域の自立支援協議会は、従来は複数市町で共同して取り組んでいたが、現在は、市・町ごとに連絡会を設けている。ただ活発に開催できているところとそうでないところがある。JDFでは輪島市連絡会と連携し、AARやゆめ風基金と一緒にオブザーバー参加している。
2.県内団体・関係団体からの情報提供
3.意見交換(今後の活動について、ほか)
・JDF支援センターを訪問し、具体的な支援内容について話をした。
和倉温泉でマッサージをしている視覚障害者とも交流した。
市や観光協会の協力で、総湯の横にマッサージのスペースができているが、地元の方だけではマッサージを受ける人は限られている。ぜひ和倉を訪れていただきたい。
ガイドヘルパーの人材は限られており、行政とも相談している。
支援センターの活動について団体の情報誌に紹介することとしている。
・能美市で視覚障害者福祉文化大会を開き、能登半島地震支援に関する報告を行った。
能登の6市町を訪問し、見舞金の配布や生活訓練再開の広報を行った。これにより新たなサービス利用登録者が出ている。
視覚障害者の家屋損壊の例は思った以上に多く、把握しているだけでも140人を超えている。
・能登地域の障害者支援事業所の製品販売などの行事を企画している。
小さな事業所では職員が足りず、事務に充てられる時間がないとのこと。
JDF支援センターとも連携したい。
・石川県では以前から障害者温泉療養事業が行われているが、観光は県内の重要な資源であり、障害者の暮らしや仕事にも大きく関わっている。ユニバーサルツーリズムで復興を進める事業を計画しているので、連絡会議の皆さんとも共有したい。
・団体として人的支援を行うのは困難な状況であるが、全国組織と一緒に義援金の募集と配分の取り組みは継続している。また会員の人的物的被害や避難生活などについての調査も行っている。
・ろう者にとってはコミュニティが重要である。
家屋が全壊した方が共同で入居できる住居を、能登町の「やなぎだハウス」に隣接して、モバイルハウスを利用して建てた。8月29日に入居式が行われる。
・奥能登の聞こえない人のニーズを把握するため個別訪問にぜひ取り組んでほしい。障害者手帳所持者のうち一部の方の状況しか把握できていない。相談支援専門員や他の専門職とも連携して活動したい。
・国の被災高齢者等把握事業で把握されたニーズについては、今後は各市町を通じて仮設住宅を含む在宅者の支援で活用されると聞いている。そうした取り組みとの連携も探りたい。
(まとめ JDF事務局)
参加団体(順不同)
(石川県団体)
石川県身体障害者団体連合会
石川県視覚障害者協会
石川県聴覚障害者協会
石川県脊髄損傷者協会
石川県手をつなぐ育成会
きょうされん石川支部
地域支援センターポレポレ
石川バリアフリーツアーセンター
(JDF構成団体等)
日本身体障害者団体連合会/仙台市障害者福祉協会
日本視覚障害者団体連合
全日本ろうあ連盟
日本障害者協議会/きょうされん
全国手をつなぐ育成会連合会
全日本難聴者・中途失聴者団体連合会
全国精神保健福祉会連合会
全国社会福祉協議会
日本障害者リハビリテーション協会
精神障害当事者会ポルケ
(関係団体より)
ゆめ風基金
難民を助ける会 AAR Japan