被災地支援センター
つながろう仲間たちと ささえようみんなのチカラで
熊本支援センターニュース「火の国がんば」No.6
日本障害フォーラム(JDF)熊本支援センター
2016年6月27日発行(週に1回発行)
熊本支援センター(〒861-8039熊本県熊本市東区長嶺南2丁目3番2号
熊本県身体障がい者福祉センター2階第3会議室)
TEL 096-285-8569 FAX 096-285-8591 E-mail jdfkumamoto@gmail.com
-震災から2カ月- 第6クール(6月12日~18日)支援活動報告
最後の一人まで…第7クール(6月19日~25日)支援活動報告 第7クールは、秋田・宮城・埼玉・東京・愛知・大阪・滋賀から集まった支援員12人(女性3人・男性9人)のチームです。 東日本大震災で一緒にとりくんだ支援員との再会もあり、みんなで連携して活動することができました。 ただ、ほぼ毎日が雨、「記録的短時間大雨情報」が熊本県全域に出た日もあり、 チーム同士の連絡を密にして安全に活動をすることを心がけました。
不在者への二次調査を
熊本市北区は、西南戦争のときの激戦地であった田原坂がある地域です。
果物の生産も盛んで特に植木スイカ・メロンが有名で、温泉もたくさんあるようです。
熊本市の戸別訪問調査活動は、第7クールの北区の調査完了をもって第一次調査が終了することになりました。
ただ、対象者数8750人の内完了が4578人、不在などでまだ掴めていない人が4172人と半分近くになります。
終了を間近にした20日に、戸別訪問調査活動の継続について熊本市の障がい保健福祉部と被災障害者センターくまもと、JDFと話し合いをしました。
市からは戸別訪問による調査を6月一杯までとし、その後は、すべての障害の手帳所持者へ情報提供として、
チラシ(生活再建に関する相談、福祉に関する相談)を郵送による全戸配布をするという提案もありました。
JDFとしては最後の一人までもらさず調査をしたいとの思いも伝えましたが、
とりあえず、一番被害があっただろうと思われている東区を二次調査として取り組むことになりました。
それ以外の地域については、東区の状況を見ながら今後の検討となっています。
この間、協力している地元の相談支援事業所の負担も考え、調査から支援へと、切り替え時期を熊本市は見定めているようです。
地震によって倒壊した益城町の民家
相談するところがわからなかった
今回の調査は、福祉サービスにつながっていない人たちを対象に行ないました。
そのため、訪問での話しのなかで、「息子が落ち着かなくて入退院の繰り返し、
今までどこに相談したらいいかわからなかった。」といった話や、
マンション10階に居住している身体下肢(半身)まひの男性は、片付けや復旧など貢献できず、
自分の存在を否定するようになり1カ月近く一歩も外出ができなくなった話しを聞きました。福祉サービスの話しをして、
「そんなサービスもあるんだ」といった声を聞きました。
調査員も地元の相談支援事業所に報告して、定期的な訪問活動が必要と引き継ぎました。
これまで埋もれていた福祉ニーズが、この震災で浮き彫りになったのではないでしょうか?
また、被害を受けた方からは、災害前から地域のネットワーク作りや、
災害時には助け合えるシステムの必要性を話してくれました。
仮設住宅について県と意見交換の場を設定、要望伝える
引き戸ではないので、車いすが入るのにも厳しい
今、仮設住宅の建設が急ピッチで行われており、 完成した建物から順次抽選にあたった入居者の方の引越しが始まっています。 23日の午前中にあった西原村仮設住宅見学では、ちょうど車いすの方の引越しに立ち会うことができました。 ただ、写真にもあるように、車いすを想定された作りにはなっておらず、部屋に入るのに苦労されていました。 車いすの方の話では、「事前に打合せがあるといっていたのに…」と 打ち合わせがないまま引っ越され、建物を見て驚かれていました。 午後から県の仮設住宅の担当課と話し合いがあり、 車いすの方の話を中心に障害のある人の合理的配慮がされた仮設住宅の必要性について訴えました。 また、前回の会議で検討事項となっていた「入居者の困りごとのアンケート」については、 県の担当者の異動によって検討することはできませんでした。 次回は7月11日(月)に会議を行うことになりました。
にしはらたんぽぽハウス 豪雨の中で安全に
今週降り続いた雨の影響で、にしはらたんぽぽハウスの裏の崖も予断を許さない状況になっています。 また、弁当配達や職員の出勤ルートの途中には土砂崩れにより通れないところも。 そんななかでも、上村所長をはじめ、職員やボランティア、 そこにJDFのスタッフも加わって、日々の日中支援活動、給食提供が続いています。 第7クールでは、メンバーに料理経験者の方がいて、その方を中心に調理を担当してもらいました。 また、この豪雨で高速道路が通行止めとなり、福岡からの支援派遣を中止してもらい、 代わりにJDFのスタッフを増員して支援を継続しました。
主な来訪者
6月18日(土)熊本学園大学教授・高林秀明 様
6月19日(日)関西大学山崎教授、他1名(弁護士)
6月20日(月)熊本市健康福祉子ども局障がい保健福祉部 神永課長、上妻課長補佐、小山主査
被災地障害者センターくまもと 東事務局長
=JDF関係者のみなさまへ= 被災地の障害のある人たちのために一緒に活動していただけませんか?
<7月以降の「調査員」を募集しています>
・3年以上の経験者を募集します。
・日曜日14時に集合し、土曜日12時に出発となります。
・集合場所:JDF熊本支援センター(熊本県身体障がい者福祉センター2階・第3会議室)
※現地のニーズに応じた活動を展開するため、予定が変更となる場合があります。ご了承ください。
<募金にご協力ください> | 【一週間のトピックス】 |
被災した障害者事業所への支援、訪問調査などを行なうための費用に使わせていただきます。 ■銀行振込:ゆうちょ銀行 |
●住宅計約1万5千戸が全半壊するなど、
最も被害が大きかった熊本市で応急仮設住宅の入居始まる。(6月21日) (熊本日日新聞・西日本新聞より) |