被災地支援センター
つながろう仲間たちと ささえようみんなのチカラで
熊本支援センターニュース「火の国がんば」No.38
日本障害フォーラム(JDF)熊本支援センター
2017年2月20日発行(毎週月曜日発行)
JDF熊本支援センター
〒861-8039 熊本市東区長嶺南4丁目4-60 長嶺ステップⅡ-2号
TEL 096-285-8569 FAX 096-285-8591 E-mail:jdfkumamoto@gmail.com
当初は大型寒波が全国で猛威をふるう中、熊本も寒い日が続いたものの、
後半は暖かくなりました。
さて、今回の39クールは、木山仮設団地地域支え合いセンター、
被災地障害者センターくまもと、
御船町木倉地区地域支え合いセンターでの活動を中心におこないました。
あわせて、KDF(熊本障害フォーラム)主催のフォーラムがありましたので、
この内容もお伝えします。(事務スタッフ 京都・山添)
「熊本地震から見えた課題」~同じ過ちを繰り返さないために~
2月12日(日)14時から、大江公民館ホール(熊本市中央区)において、約50人の参加のもとに開催されました。
コーディネーターに、KDF(熊本障害フォーラム)理事で、JDF熊本支援センターの活動に開設当初から携わっている篠原憲一氏。
シンポジストとして以下の5名の方が報告・発信されました。
〇自立生活センター熊本プロジェクト・作本誠一 氏
〇熊本県視覚障がい者福祉協会団体事務局長・茂村広 氏
〇熊本市手をつなぐ育成会副会長・西 恵美 氏
〇熊本県発達障害当事者会Little bit共同代表理事・須藤雫 氏
〇熊本県ろう者福祉協会評議員・川北哲司 氏
シンポジウムでは、以下の3つの点で各団体から発言がありました。
1,発災直後にどうやって批難したのか? 避難所での配慮はどうだったのか?
避難所に課題はあったのか?
2,落ち着いてきてからの再建。仮設住宅や罹災の手続き等、
どういう制度の活用をしたか? どういうところに不備があったのか等について。
3,被災前のもとの暮らしに、何%ぐらい回復しているか?
どの団体の発言も共通していたのは、避難所での生活が困難であったこと、
周りの障害者への理解が弱かったこと、そして情報が入らなかった等でした。
熊本で実現したバリアフリー仮設住宅については、昨年5月から粘り強い運動を続け、
11月に完成しています。
これからについて、フロアからは「どの仮設もバリアフリーでありたい」
「トイレと浴室を一緒にして広いスペースが確保できないか」
「九州ブロックで瞬時に支援が届けられる連携を描きたい」
「地域の防災訓練に当事者が積極的に参加して、理解を広げたい」
等の発言がありました。
篠原氏のまとめの発言では、「阪神や東日本の震災と熊本が大きく異なるのは、
差別解消法や熊本での差別禁止条例の施行だ。
障害者権利条約にある他の者との平等を糧に、引き続き運動をがんばろう」
と提案されました。
熊本県内の30の当事者団体を組織しているKDF(熊本障害フォーラム)
の役割の大きさと今後一層のつながりを強めることの重要さを
確認するフォーラムになりました。
木山仮設団地(熊本県益城町)地域支え合いセンター
木山仮設団地は、昨年10月より開設されて約4か月が経過しました。
住民は生活にもようやく慣れてこられた様子で、仮設の中でコミュニティーもできつつあります。
2年間の期限に不安を訴える人が多いように思います。仮設からの引っ越し先として希望の多い公営住宅も、
どれくらい建設されるか見通しがたたない状況です。
2年経っても家賃を払えばそのまま仮設に住めるのかという声も支援の中で聞こえてきました。
復興が進むにつれて課題も変化してきており、柔軟で十分な施策や支援が必要であると感じました。
(宮城 太田・兵庫 松原)
被災地障害者センターくまもと
2月13日より被災地障害者センターくまもとに入り、
障害者の方々からのご依頼を支援してきました。
もうすぐ震災から1年となりますが、
まだ手つかずでそのままの状態の家屋が多い事に驚きました。
被災された方々と会話が出来、笑顔が見られると「来て良かったな」と感じました。
引越、家屋の整理等が主な仕事でしたが、5日間の作業はあっと言う間に過ぎてしまい、
何か中途半端で帰ることになるのが心苦しく思います。
まだまだ完全に復興するまで時間がかかるかと思いますが、
皆さんで協力し励まし合いながら、熊本を元気にして頂ければと願っています。
(神奈川 吉田・宮城 佐藤)
2月13日~2月17日は、第39クールが熊本支援に入りました
第39クールは、宮城・福島・東京・神奈川・京都・兵庫から
7名のスタッフが集まりました。
今回は、東日本大震災を経験したスタッフも参加し、
自らの経験も語られる中で、改めて私たちの支援の意味や役割を確認しあいました。
この1週間、仮設住宅の訪問活動の中でだされた
2年の入居期限とその後の生活への不安、
障害のある子どもさんの進路への母親の不安やJDFへの期待、
SOSチラシから求められる被災地支援への継続等、
求められることに奮闘した1週間でした。
関係者のみなさん、ありがとうございました。
熊本地震10ヶ月 ~犠牲者総数199人~【2017年2月15日 熊本日日新聞】 |
募金にご協力ください |
県は14日、熊本地震の前震発生から10カ月たった同日、現在の被災状況をまとめた。
震災関連死はこの1カ月で21人増え、17市町村の計144人。
直接死50人、豪雨による二次災害死5人を合わせた犠牲者の総数は計199人となった。 関連死の市町村別の内訳は熊本市60人、阿蘇市と益城町の14人、 宇土市と南阿蘇村の7人、宇城市と御船町の6人など。負傷者は計2,656人。 住宅被害は18万3,725棟で、このうち全半壊は4万1,407棟。 みなし仮設の入居申請は25市町村で1万3,482戸に上っている。 損傷した家屋などの公費解体は1月末時点で1万4,549棟が完了した。 想定される解体総数3万3,131棟に対する進捗率は43.9%。 災害廃棄物の処理量は昨年12月末時点で106万6千トン。 計画に対する進捗率は54.6%となっている。 |
■銀行振込:ゆうちょ銀行
■郵便振替 |
=JDF関係者のみなさまへ=
JDF熊本支援センターは、現在の形での活動は今年度(3月)いっぱいで終結させることで準備を進めています。
現在のところ、3月までの人員は、おかげにより確保できる見込みとなりましたことから、
5月以降続けてきました派遣人員の募集は、2月7日にて終了させていただくこととしました。
ご多忙の中、これまで派遣にご協力いただいた皆様には、改めて心よりお礼を申し上げます。
JDF熊本支援センターは、現地の障害者団体等で構成される「被災地障害者センターくまもと」と一体となって取り組みを進めています。
活動内容は被災事業所や仮設住宅の支援、被災した障害のある方への個別支援等が中心です。
JDF熊本支援センターの活動をブログで発信しています。
「JDF災害総合支援本部」で検索ください。